本コラムでは、IT関連基礎知識として日々のビジネスシーンでしばし耳にするAPIにつきIT分野に詳しくない方でも理解できる様にできるだけ分かり易く解説します。
本コラムでは、IT関連基礎知識として日々のビジネスシーンでしばし耳にするAPIにつきIT分野に詳しくない方でも理解できる様にできるだけ分かり易く解説します。
APIの知識経験は、今日のIT業界やWebシステム開発においてもはや必須スキルとなっています。無限の可能性を提供してくれるAPI、その一端につき触れて行きましょう。
API(Application Programming Interface)は、Webサイト制作やWebアプリ開発などで重要な役割を担っているだけでなく、日常生活の多くの場面で活用されています。
APIとは、異なるWebアプリケーション・ソフトウェア(以下、「Webアプリ」と言う。)が相互に情報をやり取りする際の繋ぎ連携・仲介役(インターフェース)を指し、Webアプリ同士を統合するための一連の定義とプロトコル(通信の規格や手順の決まり事、ルール)を指し、Webアプリの機能拡張やユーザー利便性の向上に寄与しています。
API連携を活用することで、新たなWebアプリ・サービスの開発が容易になります。APIを駆使できれば、Webアプリ提供元の事業者とサービス利用側の事業者双方で事業発展が期待できる様になります。
APIは、以下の5類型に大別されます。
Web API
【Webサービス間の通信】
Web APIとは、インターネット上において当該Webアプリ機能を他のWebシステムやサービスでも利用できる様に公開された仕組みで、最も一般的に普及しているAPI形態です。
ネイティブAPI
【コンピューター内部の資源管理】
ネイティブAPIとは、WindowsやAndroid APIに代表される各種OSに予め内蔵されているAPIで、メモリ操作やハードウェア制御などコンピューター内部の資源管理をします。
ライブラリAPI
【特定のプログラミング言語やフレームワークの機能利用】
ライブラリAPIとは、Javaなどの開発言語で利用されるAPIで、データ構造の設計図に相当するクラスをまとめたクラスライブラリにより数行のコードで機能実装が実現します。
ランタイムAPI
【Webアプリの動的制御・監視】
ランタイムAPIは、Webアプリを実行するために必要なプログラム群やファイルの集合体で、Webアプリの動的制御や動作状況をモニタリングします。
データベースAPI
【外部データベースに接続】
データベースAPIは、外部のデータベースにアクセスして情報取得が行えるAPIです。
APIは、「RESTful(REpresentational State Transfer) API」、「WebSocket API」と「SOAP(Simple Object Access Protocol) API」の3種類に大別されます。
実用面でのそれぞれの主な差異は、RESTful APIの場合、データ取得の都度API提供元にAPIコール(呼び出し)をかける必要がある一方、WebSocket APIであればAPI提供元から逐次データがストリーム配信されて来ると言う特徴があります。その意味で、後者の方がよりデータ取得の即時性を有します。また、前者はAPIコールに制限が設けられていることも多いのが特徴です。SOAP APIは、異なるWebアプリ間で相互にデータ取得の通信を可能にした技術であり、RESTful APIやWebSocket APIの様なAPI提供元からサービス利用側と言った一方通行の通信ではない相互通信が最大の特徴です。
特にWebSocket APIはオンライン金融取引の場面で利用されており、FIX(Financial Information Exchange protocol) API接続が世界標準となっています。
API活用のメリットおよびデメリットは、以下の様なものが挙げられます。
【メリット】
■利便性向上とサービス拡張
■システム改変影響の最小化
■セキュリティの向上と強化
■開発費用および時間の削減
【デメリット】
■通信障害
■API提供元事業者への依存
今回のコラムではAPIにつき基礎的知識の一端を解説してきました。より深い専門的詳細は別に譲ります。日々IT業界でWebシステムやWebアプリを開発されているエンジニアの方は、是非この機会に探求心を深めてみては如何でしょうか。
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