東京発Webシステム開発会社TDTCの徒然ブログ

RPAについて:RPAシステムをできるだけ分かり易く解説

最終更新日時:2025.01.10  記者:斉藤健史

Webシステム開発を検討される際に併せて是非ご検討頂きたいのがRPAシステムです。本コラムでは、RPAシステムにつき可能な限り分かり易く解説します。


RPAシステムについて(はじめに)

RPAシステムは、一般的なビジネス・ソリューションとしては少々馴染みの薄い技術ですが、現在直面している悩みや課題によっては絶大な威力を発揮します。また、それ等を精査していくとWebシステムなどよりRPAシステムの方が適切である場合もあります。


RPAシステムとは?

Webシステムやアプリケーションと言ったソフトウェアは、特定の目的・用途や仕事を実行するための手段であり、道具であり、それを操作・駆使する人間の介在を常に必要とします。それ等は任意のスクリプト言語やAPIなどを駆使してユーザー・インターフェース(UI: User Interface)を構築しますが、人間のアクション(入力)に対してそのアルゴリズムに従って結果を返す(出力)と言う双方向対話型の設計になっています。

一方で、RPA(Robotic Process Automation)システムとは、予め作業手順が決まっており反復継続される単純作業を、人間を介在させずに全自動化させる技術で、その名が表すとおり工場のロボット作業の様に仕事が実行されます。RPAシステムは、ひとたび稼働開始されると作業が終了するまでひたすら結果を返す(出力のみ)と言う完全自立稼働型の設計になっており、人間はその作業様子をグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI: Graphical User Interface)を通じて監視するだけで済むようになります。

RPAシステムをビジネス・パーソンにとって最も身近な例で言えば、Microsoft社のExcelマクロやVBAをイメージされると分かり易いのではないでしょうか。ただし、マクロはExcel上、VBAはMicrosoft社のアプリと言う制限がある一方で、RPAシステムの範囲はそれ等に限定されない点には注意が必要です。


RPAシステムの種類

RPAシステムは、主に「デスクトップ型」、「サーバー型」、「クラウド型」の3類型に大別されます。

デスクトップ型

ソフトウェア・ロボット(ボット)または仮想知的労働者(Digital Labor)は、個々人のパソコン端末内の個別作業に関してのみ自動化して作業します。デスクトップ型は、予めRPAシステムをパソコン端末内にインストールする必要があります。小規模から試験導入が可能で操作もし易いと言うメリットがある一方で、利用者増減に対応しづらいと言うデメリットがあります。

サーバー型

仮想知的労働者は、自社サーバー内で稼働し、各ロボットと各パソコンを接続し、業務を横断的に管理しつつ自動化して作業します。サーバー型は、自社または外部のサーバー内で稼働します。膨大な業務や利用者増減に対応し易く、セキュリティ面にも強いと言う特徴があります。

クラウド型

仮想知的労働者は、インターネットを経由し、Webブラウザなどのクラウドサーバー上で自動化して作業します。パソコンのスペックに関わらずリモートワーク稼働でき、低コスト導入とシステムの保守運営が容易なのが特徴です。


RPAシステム活用のメリット・デメリット

RPAシステム活用のメリットおよびデメリットは、以下の様なものが挙げられます。

【メリット】

・作業手順が明確で反復継続される単純作業の処理には最適。

・人的作業による漏れやミス等ヒューマンエラーが排除可能。

・大幅な業務効率化による生産性向上と余剰リソースの確保。

・単純作業からの解放でストレスやモチベーション低下を予防。

・24時間、365日、昼夜を問わず自立稼働させることが可能。

・プログラム不要でRPAボット・ツールの構築が可能である。

・既存の業務システムやアプリケーションに影響を与えない。

・導入の意思決定障壁がその他代替手段に比較し相対的に低い。

【デメリット】

・作業手順や情報取得または出力先の仕様変更毎に調整が必要。

・何らかの判断、意思決定や臨機応変な対応には不向きである。

・何らかの不具合が一度生じると関連業務が停止する恐れがある。

・サーバー型およびクラウド型はセキュリティ・リスクが伴う。

・RPAシステムを維持管理できるIT人員が必要な場合がある。


RPAシステムについて(まとめ)

今回のコラムでは、RPAシステムの基礎的なエッセンスについて触れました。Webシステムの代替候補として、または、Webシステムの補完候補として引き続き調査・検討されてみるのは如何でしょうか。


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